平成八年(わ)第一二二四号 公務執行妨害、傷害、銃刀法違反

 

                                     被 告 人 

 

                     異議申立て書

 

               一九九六年一一月二〇日

 

                                     弁 護 人 

 

浦和地方裁判所第三刑事部  御中

 

                               

検察官は、「被害状況等」及び「被告人を逮捕した状況等」を立証する趣旨で証人二名の取り調べを請求したが、この証人採用には異議がある。

検察官は、弁護人からの度重なる要求ににもかかわらず、右両名の供述を一切弁護人に開示しないまま、本証人申請に及んだものである。この状態で証人尋問を実施することは、被告人の防御の権利(日本国憲法三七条二項、市民的及び政治的権利に関する国際規約一四条三項(b))を著しく侵害するものである。

なお、検察官が請求する証人はいずれも現職の警察官であり、彼らの供述内容が事前に開示されることによって、何らかの弊害が発生するなどということは全く考えられない。

検察官の本件のような態度は、いたずらに訴訟手続を紛糾させ遅延させるものであって、迅速な裁判を受ける被告人の権利を侵害するものであるのみならず、訴訟法上の権利行使の誠実義務に違反し権利を濫用するものである。

裁判所は訴訟指揮権を適正に行使して、検察官に対して、右両証人の供述書及び供述録取書を事前に弁護人に開示するよう命じることを求める。

以上