弁論再開に対する異議
検察官の弁論再開請求には異議がある。
弁論再開請求について検察官が弁護人に説明したところによると、検察官は、前回公判期日で弁論が終結した後、裁判官から連絡を受け、検察官の立証上の不備を指摘されたために、この不備を補うための証拠を提出することを目的として弁論再開請求を行なうということである。
すなわち、検察官の話によれば、裁判官は、弁論終結後において、検察官に対して、@恐喝の訴因について、引き当たり捜査に関する報告書の場所の説明が不十分である、A詐欺の訴因について、クレジット・カードの名義人の漢字表記を示す証拠がない、などの指摘をしたとのことである。
しかし、このような裁判官の行為は著しく不公正であり、違法である。弁論終結後において、検察官の立証に不備があることを裁判官が検察官に指摘する法律上の根拠はどこにもない。
裁判官は常に公正な第三者でなければならない。両当事者がこれ以上の主張立証はない旨を宣言して弁論が終結された後になって、弁護人の意見を徴することもなく、弁護人のまったく知らない場所で一方の当事者である検察官に具体的な立証の不備を指摘することは、裁判官が検察官の助言者になるのと異ならない。そのようなことでは被告人の公平な裁判所の裁判を受ける権利は危殆に瀕してしまうことは明らかである。
よって、本件弁論再開申請には異議がある。
以上