勾留に関する意見書

 

            被 疑 者  

 

右の者に対する埼玉県迷惑防止条例違反被疑事件について、左記の理由により、検察官の勾留請求を却下し被疑者を直ちに釈放することを求める。

 

     二〇〇〇年五月二七日

 

             弁 護 人  高野

 

                       八木由

      

浦和地方裁判所裁判官 殿

 

           

 

 一 被疑者には逃亡・罪証隠滅のおそれはない

被疑者は平成一二年五月二五日午後七時ころに大宮駅構内において迷惑防止条例違反により現行犯逮捕されたものである。

逮捕当初被疑者は氏名等を名乗らなかったが、その後住所氏名や身上関係を供述した。また、当初は「弁護士と面会してから話をしたい」と述べて事件に関する供述を拒んでいたが、平成一二年五月二六日弁護人らと接見し、事件に関しありのままに供述することを決意したものである。

被疑者は、○○大学法学部四年に在籍する学生であり、東京都○○内の両親のもとに居住し、両親の監督下にある。本人は、今後も引き続き両親のもとに居住し、右大学に通学を続け、逃亡したり証拠隠滅行為を疑われるようなことをしない旨誓約している。

また、父親も身柄引き受け書を差し入れ、本人が逃亡等の行動に出ないように監督することを約束している。

二 身柄拘束の弊害等

被疑者は被害者自身によって現行犯逮捕され、先に指摘したように、被疑者は現在では事実関係を含めてすべてを供述する意思を固めている。したがって、本件を在宅のまま捜査することは十分に可能である。

他方、被疑者は大学四年に在学しており、現在就職活動中でもある。したがって、このまま長期間の身体拘束状態が続くと、学業に支障が生ずるのみならず、将来にわたって多大の悪影響が出ることは避けられない。

いうまでもなく、未決拘禁は必要最小限度に限られるべきであり、必要がないにもかかわらず懲罰的に執行されるべきではない。

 

よって、被疑者に対して勾留状を発付する必要はなく、検察官の勾留請求を却下されるよう求める。

付属書類

一 被疑者の誓約書                一通

二 ○○の身柄引き受け書              一通

以  上